99%の企業が導入?生成AIがサイバーセキュリティに与える影響とは

AI技術は世界中で注目を集めており、サイバーセキュリティにおいてもその利用が進んでいます。
その影響を受け、2024年1月にチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社は、400名のセキュリティ専門家を対象に生成AIの活用状況について市場調査を実施しました。
本記事では、その調査結果から分かったサイバーセキュリティ分野におけるAIの様々な事情についてご紹介します!

 

89%が人材確保が困難と回答⁈昨今のサイバーセキュリティ事情

調査によると、回答者の70%以上が自社のセキュリティに自信を持っている一方で、89%は有能な人材の雇用が難しいと感じています。
サイバーセキュリティにおけるスキルギャップは、AIを活用したサイバー犯罪に対して効果的な防御を構築する上で大きな障害となっています。多くの企業がスキルギャップの影響を受けており、そのうち40%は「強い影響があった」と報告しています。

99%の企業がAIツールを導入

どの組織もサイバー攻撃の影響を無視できない状況にあります。
そのため、多くの企業はインシデント対応、マルウェア対策、データ損失対策などにAIを活用したツールを導入しています。調査対象となった企業の97~99%がAIツールを利用しており、包括的なセキュリティ戦略の一環として生成AIを採用しています。

 

 

生成AIのメリットとは?

生成AIの採用は、戦略的な目的を持つ組織に広がっています。多くの専門家が1年以上前から生成AIを活用しており、インシデント対応率の向上など、その効果を実感しています。

世界中の専門家が、生成AIがユーザー行動の理解を深めると回答している一方で、ヨーロッパ地域の専門家は他の地域に比べて生成AIの効果に対する肯定的な意見が少ないことが示されています。APAC地域では、生成AIによるセキュリティ運用とリソース配分の合理化が特に高く評価されています。

 

業界別のインサイト

医療保健分野と金融業界では、生成AIの恩恵が顕著に現れています。
これらの業界では、人手による作業の削減とインシデント対応の効率向上が認識されています。例えば、ヘルスケア業界では32%の人手作業が削減され、エネルギー業界ではインシデント対応効率が36%向上しています。

また、サイバーセキュリティへの生成AIの統合は急速に進んでおり、多くの組織がAI/MLと生成AIツールへの投資を優先しています。
調査によると、90%の企業が生成AIツールへの投資を計画しており、予算配分の増加も見込まれます。生成AIを活用することで、革新的なサイバーセキュリティソリューションへの移行が加速しています。

 

まとめ

チェック・ポイントの調査結果から、生成AIがサイバーセキュリティにおいて極めて重要な役割を果たしていることが明らかになりました。
スキルギャップの解消、セキュリティ運用の効率化、脅威の防止と検知など、多くの分野で生成AIの効果が実感されています。
今後も生成AIの活用が進むことで、サイバーセキュリティの強化が期待されます。

引用:チェック・ポイント、生成AIの活用に関する独自調査結果を公開
提供企業:チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社